■概要
2009.7.26
モデル操作一般に関する小ネタ集その3です。マテリアル関係のトピックをここに書きます。3dsMaxは多数のモデルを扱うアニメータ・レンダラとしても非常に高機能なソフトですので、マテリアル管理ツールも複雑な仕組みになっています。
.■マテリアル
2009.7.26
マテリアルはポリゴン表面のパラメータを設定するもので、オブジェクトに色をつけたりテクスチャを貼ったり、光の反射や透過を調整したりといったことが可能です。
マテリアル毎にそれぞれのパラメータがひとつの状態に設定されますので、たとえばひとつのマテリアルに2種類の色やテクスチャを持たせることはできません。つまり、色やテクスチャを複数種類使用する場合は、マテリアルを複数用意することになります。
基本的には図の(1)のように、ひとつのオブジェクトに対してマテリアルは1種類しか設定できませんが、図の(2)のように、オブジェクト内の「面サブオブジェクト(face/polygon/element)」の単位でマテリアルを設定することもできます。
このような「サブオブジェクトに対して設定されたマテリアル」を"サブマテリアル"と呼びます。このとき、どのサブオブジェクトにどのサブマテリアルが設定されるかを管理するのが、"マテリアルID"になります。
また、ゲーム内に導入した時のポリゴン描画順がこのマテリアルID順となるため、アルファチャネルで透過させる場合はID順にも注意が必要です。
.マテリアル毎にそれぞれのパラメータがひとつの状態に設定されますので、たとえばひとつのマテリアルに2種類の色やテクスチャを持たせることはできません。つまり、色やテクスチャを複数種類使用する場合は、マテリアルを複数用意することになります。
基本的には図の(1)のように、ひとつのオブジェクトに対してマテリアルは1種類しか設定できませんが、図の(2)のように、オブジェクト内の「面サブオブジェクト(face/polygon/element)」の単位でマテリアルを設定することもできます。
このような「サブオブジェクトに対して設定されたマテリアル」を"サブマテリアル"と呼びます。このとき、どのサブオブジェクトにどのサブマテリアルが設定されるかを管理するのが、"マテリアルID"になります。
また、ゲーム内に導入した時のポリゴン描画順がこのマテリアルID順となるため、アルファチャネルで透過させる場合はID順にも注意が必要です。
■マテリアル関連ツール
2009.7.26
Gmaxでマテリアルを編集するためのツールがマテリアルエディタ("Material Editor")、マテリアルを管理するためのツールがマテリアルナビゲータ("Material Navigator")です。
起動方法は、マテリアルエディタの場合、Gmax画面左端のアイコンで(A1)をクリックまたはキーボードショートカット'M'キーを押します。マテリアルナビゲータの場合はアイコン(A2)をクリックします。
使用法は、下のTipsマテリアルエディタとマテリアルナビゲータで説明します。
.起動方法は、マテリアルエディタの場合、Gmax画面左端のアイコンで(A1)をクリックまたはキーボードショートカット'M'キーを押します。マテリアルナビゲータの場合はアイコン(A2)をクリックします。
使用法は、下のTipsマテリアルエディタとマテリアルナビゲータで説明します。
■マテリアルエディタ
2009.7.26
マテリアルエディタはパネル上側がマテリアル操作、下側がマテリアル設定箇所になります。ここではマテリアル操作部分について説明します。
■ボタン類
■アイコン類
■パネル下部
■ボタン類
(B1) New:
マテリアルの新規作成。
(B2) Pick:
ビューポートでオブジェクトをクリックして、適用されているマテリアルをエディタに表示する。
(B3) Apply:
選択されたオブジェクト/サブオブジェクトに、表示中のマテリアルを適用する。
(B4) Reset:
エディタに表示されているマテリアルのパラメータをリセットする。
(B5) Copy:
エディタに表示されているマテリアルを新規マテリアルとして複製する。
(B6) Delete:
エディタに表示されているマテリアルを削除する。
■アイコン類
(C1)
"Show Map in Viewport"アイコン。ビューポート上のテクスチャ表示on/offを切り替える。
(C2)
ひとつ上の階層の表示に戻る(サブマテリアル→マルチマテリアルなど)。
(C3)
同じ階層内で次の表示に移動する(サブマテリアル1→サブマテリアル2など)。
(C4)
"Background"。よくわかりません。
(C5)
マテリアルナビゲータ起動アイコン。
■パネル下部
(D)
マテリアル設定画面(後述)。
.
■マテリアル設定
2009.7.26
Latest : 2010.2.11
マテリアルエディタ下側のマテリアル設定箇所について、よく使う部分だけ説明しておきます。マテリアルの色設定やテクスチャ指定を行う際にご参照ください。
通常のオブジェクト用のマテリアルは、KAMS付属の"GTA material"と、Gmaxに標準で備わっている"Standard Material"の2種類がよく使用されています。これらの性質の違いはよくわかりませんが、どちらをつかっても問題ないようでした。これらのマテリアルはメイン設定パネルの構成が少し異なりますので、別々に書いておきます。
■"GTA material"設定方法
・メイン画面
・テクスチャ設定画面
■"Standard Material"設定方法
・メイン画面
・テクスチャ設定画面
.通常のオブジェクト用のマテリアルは、KAMS付属の"GTA material"と、Gmaxに標準で備わっている"Standard Material"の2種類がよく使用されています。これらの性質の違いはよくわかりませんが、どちらをつかっても問題ないようでした。これらのマテリアルはメイン設定パネルの構成が少し異なりますので、別々に書いておきます。
[2010.02.11追記]
マテリアルの色・透過設定は、エクスポート時に「MMC」のチェックをonにしておかないとdffに反映されません(反射設定については未検証)。
キャラスキンの場合はDFF IOパネルMMCボタンのon/offに関わらずMMCがoffになってしまうようですが、条件によってはonにして出力することが出来ます。詳細はTips「キャラスキンとMMC」をご参照ください。
マテリアルの色・透過設定は、エクスポート時に「MMC」のチェックをonにしておかないとdffに反映されません(反射設定については未検証)。
キャラスキンの場合はDFF IOパネルMMCボタンのon/offに関わらずMMCがoffになってしまうようですが、条件によってはonにして出力することが出来ます。詳細はTips「キャラスキンとMMC」をご参照ください。
■"GTA material"設定方法
・メイン画面
(A1)
色の設定。キャラスキンの場合、ゲーム内で効果がありません。上の[2010.02.11追記]をご参照ください。
(A2)
設定されているテクスチャ名。ここを押すとテクスチャ設定画面に切り替わります。
(A3)
透過度の設定。キャャラスキンの場合、ゲーム内で効果がありません。上の[2010.02.11追記]をご参照ください。
・テクスチャ設定画面
(A4)
テクスチャファイル指定。
(A5)
テクスチャファイルが差し替えられた場合に、表示をアップデートします。
(A6)
メイン画面に戻る。
■"Standard Material"設定方法
・メイン画面
(B1)
色の設定。キャラスキンの場合、ゲーム内で効果がありません。上の[2010.02.11追記]をご参照ください。
(B2)
テクスチャ設定画面に切り替える。[M]マークは、テクスチャファイルが設定されていることを示します。
(B3)
透過度の設定。キャャラスキンの場合、ゲーム内で効果がありません。上の[2010.02.11追記]をご参照ください。
・テクスチャ設定画面
(B4)
テクスチャファイル指定。
(B5)
テクスチャファイルが差し替えられた場合に、表示をアップデートします。
(B6)
メイン画面に戻る。
■マテリアルナビゲータ
2009.7.26
マテリアルナビゲータの説明です。
.(A1)
リスト表示の設定。各項目の内容は下記のとおり。
"Scene"グループ
"Mtl"/"File"/"New"
"Show"グループ
"Scene"グループ
"Entire" | : | マテリアルを全て表示。(*1) |
"Selected" | : | 選択オブジェクトのマテリアルのみ表示。 |
"Applied" | : | 「現在使われている」マテリアルのみ表示。 |
(*1)
既にどこにも使われていない古いマテリアルも表示されますので、古いものを整理していない場合は、"Applied"にすると見やすいです。
"Mtl"/"File"/"New"
データベースから引っ張って来たり?よくわかりません。全offで問題ないと思います。
"Show"グループ
"Materials" | : | マテリアルの表示/非表示。 |
"Maps" | : | テクスチャ情報の表示/非表示。 |
"Root Only" | : | マルチマテリアルの展開表示選択。 |
"List" | : | リスト表示のon/off。 |
(A2)
マテリアル。ダブルクリックするとマテリアルエディタ上に表示されます。図のA2はサブマテリアルなので親のマテリアルの下層として表示されています。
(A3)
テクスチャ。"colormap"となっているものが通常のテクスチャです。
(A4)
ここの●が赤いマテリアルは、マテリアルエディタで"Show Map in Viewport"がチェックされている(Gmax画面にテクスチャが表示されている)ものです。
(A5)
マテリアルが適用されているオブジェクト名。複数オブジェクトに適用されている場合もありますし、空の場合もあります。
(A6)
マテリアルエディタ起動アイコン。
■マテリアルの適用
2009.7.26
マテリアルをオブジェクトやサブオブジェクトに適用する方法です。簡単にではありますが、二通り説明しておきます。
■マテリアルエディタで適用する場合
■マテリアルナビゲータからビューポートへドラッグして適用する場合
.■マテリアルエディタで適用する場合
(1)
マテリアルをオブジェクトに適用する場合はオブジェクトを、面サブオブジェクトに適用する場合は面を選択する。
(2)
マテリアルエディタに適用したいマテリアルを表示させ、"Apply"をクリック。
■マテリアルナビゲータからビューポートへドラッグして適用する場合
(1)
マテリアルをオブジェクトに適用する場合はオブジェクトを、面サブオブジェクトに適用する場合は面を選択する。
(2)
マテリアルナビゲータからビューポートへ直接ドラッグする。
■マテリアルID
2009.7.26
オブジェクト内の面サブオブジェクトにマテリアルを適用すると、適用したマテリアルはサブマテリアル扱いとなり、「面サブオブジェクト」と「サブマテリアル」の両方に同一のIDが振られ、以降このIDでマテリアルの適用関係を管理できるようになります。
ここではサブオブジェクトとサブマテリアルのそれぞれについて、マテリアルIDの確認と編集を行う方法を説明します。
アルファ関係でID順を変えたい時や、オブジェクトのアタッチ操作操作などでマテリアルIDがずれたりした時には、適宜IDを操作して修正してください。
■「サブオブジェクト」のマテリアルID操作
■「サブマテリアル」のマテリアルID操作
.ここではサブオブジェクトとサブマテリアルのそれぞれについて、マテリアルIDの確認と編集を行う方法を説明します。
アルファ関係でID順を変えたい時や、オブジェクトのアタッチ操作操作などでマテリアルIDがずれたりした時には、適宜IDを操作して修正してください。
■「サブオブジェクト」のマテリアルID操作
・マテリアルIDの確認
・マテリアルIDによる面選択
・マテリアルIDの変更
マテリアルIDを確認したい面を選択すると、コマンドパネルの"Surface Propaties"欄の"ID"(A1)にマテリアルIDが表示される。
・マテリアルIDによる面選択
"Select by ID"(A2)を押し、表示されたダイアログの入力欄に選択したいマテリアルIDを入力する。このとき間違って(A1)に入力しないようご注意を。
・マテリアルIDの変更
マテリアルIDを変更したい面を選択し、"ID"(A1)に適用したいマテリアルIDを入力する。
■「サブマテリアル」のマテリアルID操作
・マテリアルIDの確認
・マテリアルIDの変更
マテリアルエディタでサブマテリアルを含む「親マテリアル」を表示させると、図のような"マルチマテリアル表示"になっている。この画面の(B1)がマテリアルID。
・マテリアルIDの変更
(B1)に適用したいマテリアルIDを入力する。変更後にID順でソートしたい場合は、"ID"ボタン(B2)を押す。
■モデラ内テクスチャ表示
2009.7.26
Gmaxにモデルをインポートした時点では、モデラ上にテクスチャが表示されません。これは表示だけの問題で、テクスチャ名やUV情報はちゃんとインポートされています。しかしこのままでは出力時のイメージがつかめませんし、UVマップ編集をするときに支障が出ます。なによりテクスチャのないポリゴンはなんとも味気ないものです。
この部分の操作はいろいろなサイト様で紹介されていますので、本サイトではマテリアルナビゲータを用いてテクスチャ付きのマテリアルをピックアップする方法を説明しておきます。マテリアルが多く、構成の複雑な乗り物系モデルなどではけっこう便利だったりします。
なお、Gmax操作の前に、txdworkshop(*1)でtxdに含まれる画像をすべてtgaでエクスポートし、dffと同じフォルダに置いておく必要があります。(*2)
この部分の操作はいろいろなサイト様で紹介されていますので、本サイトではマテリアルナビゲータを用いてテクスチャ付きのマテリアルをピックアップする方法を説明しておきます。マテリアルが多く、構成の複雑な乗り物系モデルなどではけっこう便利だったりします。
なお、Gmax操作の前に、txdworkshop(*1)でtxdに含まれる画像をすべてtgaでエクスポートし、dffと同じフォルダに置いておく必要があります。(*2)
(1)
Gmax画面右端のアイコン(A1)を押してマテリアルナビゲータパネルを開く。
(2)
マテリアルナビゲータのパネル左側のチェックボックス(B1)を画像のように設定してリストをツリー表示させる。
(3)
(B2)のような"colormap"付きのマテリアルをダブルクリックしてマテリアルエディタに表示させる。
(4)
ダブルクリックしたマテリアルがマテリアルエディタに表示されるので、アイコン(C1)を押してonの状態にする。
テクスチャ表示をonにしたマテリアルはマテリアルナビゲータのマークが赤くなる。
テクスチャ表示をonにしたマテリアルはマテリアルナビゲータのマークが赤くなる。
(5)
手順(3)と(4)を繰り返し、全てのcolormap付きのマテリアルのテクスチャ表示設定をonにする。
(*1)
txdworkshopの説明は割愛。
(*2)
dffによっては、gtasaの共通テクスチャを使用しているもの("vehiclegrunge256"など)があり、そのようなテクスチャはモデルのtxdファイルに含まれません。モデラで表示させたい場合は、SAインストールフォルダのどこかのtxdファイル(乗り物モデルの場合、たいてい"models\generic\vehicle.txd")に含まれていますので、抜き出してdffと同じフォルダに保存してください。