Tips/Tools/KAMS


■概要
2009.7.26
 Kamさん作のMax/Gmax用プラグイン「KAMS」の紹介です。


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■KAMSについて
2009.7.26
 KAMSは、GTA3/VC/SA 3DMOD用の、Max/Gmaxプラグイン集です。作者は英国(?)のKamさんという方で、 名前の"KAMS"は"Kam's All-in-one Mod Scripts"の略です。 配布元は下記参考URL(1)、GTA Forumsトピックは参考URL(2)です。

 最新バージョンは"22Dec05版"ですが、GSSさんのサイト(参考URL(3))にあるように、 このバージョンのGmax版KAMSにはバグがあるようです。 この点に関して、GSSさんがバグfix版のGmax版KAMSを作成して下さっています。 GSSさんサイトの"Tools"からDLできますので、有り難く使わせて頂きましょう。 またKAMSの導入方・キャラクタースキン作成チュートリアル・SA-MODに関するTipsも掲載されていて、 Gmaxで3DMODをいじる方にとっての必読サイトと言っても良いと思います。 是非隅々まで目を通して勉強してください。

 余談になりますが、Kamさんは配布サイト並びにKAMS同梱の"must_readme.txt"でこのように述べられています。KAM様仏様。

Last but not least, if you use my script to release any mod.
Please include a line saying that you are using this tools
This will be my reward of it. Thanks

Good Luck Modder!

Kam


 Kamさんに限らず、GTA MODに携わってこられた全ての職人様への感謝を忘れないようにしたいと思います。

<参考URL>
(1) KAMS配布サイト:(リンク切れ) http://www.geocities.com/kam_b_lai/GTA/scriptslist.htm
(2) GTA forumsトピック:http://www.gtaforums.com/index.php?showtopic=218318
(3) GSSさんサイト:(リンク切れ)http://gss1090.hp.infoseek.co.jp/gta/

2011.1.23 リンク情報更新







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■KAMS導入方法
2009.7.26
 KAMSの導入方法・起動方法を簡単に纏めておきます。

■導入方法
(1)
KAMS配布フォルダ内の"Maps"フォルダ及び"scripts"フォルダを、Gmaxインストールフォルダ(*1)直下にフォルダごと上書きコピーする。事前にこれらのフォルダのバックアップを取っておくことをお勧めします。readme類はコピーしなくても動きます。

(*1)下図は私の環境下での導入例です。デフォルトのGmaxインストールフォルダは"C:\gmax"だったと記憶しています。






■起動方法
(1)
GTAmaxの起動
Gmax版KAMSは、ファイルのエクスポートのために"GTAmax.exe"という補助プログラムを使用します。GTAmax.exeはコピーした"scripts\GTA_Tools"に入っています。GTAmaxの起動手順は下記2通りどちらでも良いですが、個人的には、起動忘れを防ぐためにも(ii)のほうをお勧めします。

(i)
Gmaxを起動後、GTAmaxを起動する。

(ii)
Gmaxが起動していない状態でGTAmaxを起動する。
GTAmax.exeの置き場所を変えていなければ(*2)GTAmax起動後にGmaxが自動的に立ち上がります


(*2)例えば、デスクトップにショートカットを作成して起動させる場合は続いてGmaxが自動起動しますが、GTAmax.exe自体をデスクトップにコピーした場合はGmaxは自動起動しません。ご注意を。


GTAmaxの動作ついての詳細は本ページ内Tips「GTAmaxについて」を、
GTAmaxが正常に起動しているかどうかの確認は、Tips「GTAmaxの状態確認」をご参照ください。


(2)
KAMS各機能の起動
Gmax画面右側コマンドパネルの"Utilities"タブ(A1)を開くと、KAMSメニュー(A2)が表示されるので、起動したい機能を選択します。下図はGSSさん修正版KAMSのメニューです



機能について簡単に説明します。

DFF IO
キャラスキン対応版のdffイン/エクスポータ。キャラスキンを扱う場合はこれを使用します。非キャラスキンモデルを扱う場合、下の"DFF IO without CHARexp"を使用します。


DFF IO without CHARexp
キャラスキン非対応版のdffイン/エクスポータ。乗り物/武器/MAPモデルを扱えます。


Collision IO
マップや乗り物モデルに使用されるコリジョンデータのイン/エクスポータ。


Map IO
マップ関係ファイルのイン/エクスポータ。私は使用したことがなく、Gmax版で機能しているかわかりません。


IFP Dump
ifpファイルをテキストに出力するスクリプト。


IFP IO
ifpファイルのイン/エクスポータ。編集したキャラスキンMODのポリゴン貫通チェックにも使えます。


その他の機能
すみません。使ったことがありません。





 各機能の使用方法は、本サイトTips並びに詳しく解説されているサイト様にてご確認ください。




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■GTAMaxについて
2009.7.26
 GmaxはMaxからの機能縮小で、プラグインのファイル出力機能が削られています。 ここでは、KAMSがdff等のファイルをエクスポートしている方法と、GTAmaxの働きについて説明します。 3Dモデル作りには直接関係ありませんが、エラー原因の解析やスクリプト改造などには多少役立つかなと思います。 興味があればご一読ください。 GTAmaxの詳細はKAMS同梱の"GTAmax_README.txt"に書かれています。

 下の図は、KAMSのファイル出力方法がMaxとGmaxでどのように異なるかを示したイメージ図です。上がMax、下がGmaxでのファイル出力の流れになります。



 Gmaxでは冒頭の理由でファイルを直接出力できませんので、"GmaxSLGRAB.exe"と"T2B.exe"という補助ツールを使ってdffなどのバイナリファイルを出力しています。そしてListenerを監視し、これらを自動的に処理してくれるのが、"GTAmax.exe"になります

 ただし、GTAMaxは自動的にバイナリ化まで処理してしまいますので、たとえばifpリプレイスのように中間テキストを編集する必要がある場合には、テキストファイルで処理を止めるために、GmaxSLGRABを使うことになります。

 ちなみに、GTAMaxがListenerを監視する仕組みや、出力ファイル名がどのように渡されるか、また中間テキストファイルのフォーマットなどが、KAMSのGTAmax_READMEやtext2bin.txtに書かれています。エラー原因の解析やスクリプト改造に興味があれば読んでみてください。


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■GTAMaxの状態確認
2009.7.26
 GmaxとKAMSをきちんと導入して、エラー無くエクスポート処理が終わるにもかかわらず、dffが出力されないという症状の方をたまに見かけます。このような場合はGTAMaxの起動忘れか、正常に起動できていないことが多いです。GTAMaxが起動して正常にGmaxを監視できている場合、Windowsシステムトレイに下図のようなアイコンが緑色で表示されますので、エクスポート不具合の際には、まずこのアイコンを確認してみてください。

 またKAMS側にGTAMaxを使用するかどうかを選択するチェックボックスがあるのをご存知でしょうか(readmeには書いてあります)。普段は覗かない場所にありますし、デフォルトではonになっているので、ここがoffになることはまずないとは思いますが、エクスポート不具合の際には一度確認したほうが良いかもしれません。





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■キャラスキンインポータ高速化
2009.7.26
 これは別のスクリプト(Skintools)で使われていたネタの流用です。 以前某掲示板に投稿した内容を抜粋します。

おまけ:副産物として、KAMSのスキンdffインポータを高速化出来ました。びっくりです。
興味のある方はお試しください。Max用KAMSでも同じ効果が得られると思います。
■方法:
KAMS "GTA_gDFF_IO.ms"中の"DFFin"関数呼出しの前後に、
(前)「disablesceneredraw()」、(後)「enablesceneredraw()」行を挿入する。
※"DFFin"関数呼出しは2箇所、マルチクランプ処理(116行目)と、普通のdffインポート処理(141行目)です。
■効果(適用前→後のオートスキンdffインポート所要時間比較):
【サンプル1】fam3.dff(頂点数1326):57.4sec → 0.4sec
【サンプル2】自作dff(頂点数3800):413.9sec → 1.0sec
※試験環境:Pen4 3.4GHz/RAM2GB/RadeonX1650(256MB)


 どうやら結果を見るかぎり、MaxScriptはウェイト割り当て時に画面再描画処理をしているようで、そこにかなりの時間が使われていたことがわかります。

 GSSさん修正版KMASに上記改造を加えたものを当サイト内"Download"に置きました(GTA_gDFF_IO_fast_import_090713)。 興味のある方はお試しください。

 Kamさん、GSSさん、Steve Johnsonさんに感謝致します。



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■win7・vistaでのエラー
2011.7.03
 PC新調でwin2kからwin7に移行したところ、KAMSの動作に問題が発生しました。web検索で解決法が掲載されている記事(参考URL(1)が見つかりましたので、対策部分をまとめてみました。vistaでも起こっていた現象のようですので、解決済みの方も多いかと思いますが、下記症状でお悩みの方はお試し下さい。

■症状:
 "DFF IO > Import DFF" などの実行時に下記エラーが発生し、処理時間が大幅に増加、または異常終了する。(他の処理実行時にも発生するかもしれませんが、未確認です。)

COM Error
CoCreateInstance() failed
Please check your registry entries
CLSID {F088EA74-2E87-11D3-B1F3-00C0F03C37D3}


■解決方法:
(1)
コマンドプロンプトを管理者権限で起動する。
(2)
Gmaxインストールフォルダへ移動する。
(3)
コマンド "regsvr32.exe MAXComponents.dll" を実行してdllを登録する。下の画像のようなメッセージが表示されたらdll登録成功です。



 以上です。もしdllの登録を解除する必要が生じたら、同様の手順で "regsvr32.exe /u MAXComponents.dll" を実行すれば良いです。

 また、上記手順(3)で下図のようなエラーが出る場合、コマンドプロンプトを管理者権限で実行できていない可能性があります。コマンドプロンプトのアイコンを右クリック > "管理者として実行" で起動してみて下さい。





 Neverwinter News様、ならびに記事を投稿されたtazpnさんに感謝致します。

<参考URL>
(1)
Neverwinter News : http://nwvault.ign.com/
3ds Max MDB Importer/Exporter(本Tipsで参照した記事)
http://nwvault.ign.com/View.php?view=nwn2plugins.detail&id=27



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■「応答なし」対策
2011.7.10
 win7/vistaではアプリケーションのタイムアウト時間が短いため、KAMSの処理中に「応答なし」メッセージが表示されることがあります。

 下記手順でタイムアウト時間を変更することができますので、頻繁に「応答なし」が表示されて不便と感じる場合は、タイムアウト時間を長めに設定するのも手かもしれません。なおレジストリを変更するため、バックアップをとるなど慎重に操作されることをお勧めします。レジストリーキー詳細は参考URL(1)をご参照下さい。

■タイムアウト時間変更手順:
(1)
windowsスタートメニュー > すべてのプログラム > アクセサリ > ファイル名を指定して実行 から "regedit"を起動する。
(2)
HKEY_CURRENT_USER
└Control Panel
 └Desktop
を右クリックして「新規」 > 「文字列値」 を作成し、名前を"HungAppTimeout"に変更。
(3)
 作成したキーを右クリックし、「修正」で「値のデータ」に設定したいタイムアウト値(msec)を入力。例えば、1分に設定する場合は'60000'を入力します。ちなみにデフォルト(キー設定していない状態)では5000msecでタイムアウトするものと思われます。





<参考URL>
(1)
■HungAppTimeout(MicroSoft Windows Server TechCenter/ライブラリ)
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc784400%28WS.10%29.aspx





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